強迫性障害と非常時

私は強迫性障害をもっている。
おもな症状は、加害恐怖、不正恐怖、不完全恐怖。
不潔恐怖や縁起恐怖などもそれなりにある。

そんな人間にとって、疫病流行のこの状況は
ふつうに考えたらものすごいことだと思う。
日常生活が破綻してもおかしくないはずだ、と。

が、そうはなっていない。

強迫症状はなくなっていないが
特にひどくもなっておらず、
わが強迫の道を淡々といっている感じ。

どこで目にしたのか耳にしたのか
忘れてしまったけれど、
戦時下などの大変な状況では
強迫神経症の患者が減るという話を
聞いたことがある。

あるいは、災害時などのときに
症状が一時おさまる、と。

本当かどうかはわからないけれど、
そうかもなぁ、そうだろうなぁ、
と自分の感覚としては納得できる。

なお、現在のように
家にいる時間が長い場合は
強迫が悪化する要因にはなると思う。

なぜなら、確認する時間が十分にあるから。

その点については今回はおいといて
自分の感覚について書いておこうと思う。

もちろん、この状況だから不安だし、
人並みには気をつけているし、
それなりにナーバスになることはある。

しかし、このことで「強迫的」になることは少ない。

むしろこの状況下では、強迫性障害ではない人、
あるいは、強迫的なところがもともとあるけど
強い症状が出ていなかった人のほうが
強迫的になる場合が多いのかもしれない
と想像している。

結局、強迫性障害の私がおそれているのは
「自分の頭の中の世界」なのだと思う。

わかっちゃいるけどやめられないのが強迫の特徴。
自分が心配していることは現実ではないとわかっている。
しかし、どうしても頭の中の世界に負けてしまう。

だから、現実がすごく大変なときには
頭の中の世界が少し遠慮するのかもしれない。
現実の世界と頭の世界がリンクするわけではないらしい。

手洗いにしても、
頻繁に念入りに洗うことが推奨される状況なので、
やっていいわけなのだ。

つまり、「やってはいけない、やってはいけない」
と思うから、強迫に陥ってしまうのではなかろうか。

ということを、あらためて感じている。

ただし、不潔恐怖や疾病恐怖が強い人の場合、
強迫が強まるのかどうか、
どういう感じになるのかはわからない。

なので、あくまでも私の感覚ということで。