はじめて本の自炊を経験して思ったこと

今年の4月からミニマリズムに気持ちが向かい、

大きなものから小さなものまであれこれ手放してきた。

 

いちばん対応が苦手な紙物は

できるだけスキャンして処分する道を選び、

ひと夏使ってだいぶ減らした。

 

まだまだ処分したいものはあるけれど、

大抵はもうメドがたっているし、

あとは地道にやるだけ。

 

そのなかにあって、最後に残るのが「本」。

 

本についてはずっと迷っていて、

ひっぱり出しては収集がつかなくなり

もとにもどすということを繰り返してきたのだが、

さすがにもうどうにかしたい。

 

で、ScanSnapを購入したのだから

じゃんじゃん自炊すればよさそうなものだが、

こういう状態になってわかったことがある。

 

いつでもスキャンできる状況になると、

逆に、スキャンせずに手放せるようになるということ。

 

これまでさんざん本以外のものをスキャンしてきて

けっこうな量をデータ化する経験をしたいま、

本の自炊については

「そこまでする必要があるか?」

「データ化して読み返すことはあるか?」

と、問いなおすようになった。

 

スキャンにもそれなりの手間がかかり、

データ保存にもそれなりの容量をとる。

そこまでしてこの1冊を読み返すだろうか?

と考えてしまうのだ。

 

そのおかげかどうかはわからないけど、

今回まずは20冊ほど、

スキャンせずにそのまま資源に出す踏ん切りがついた。

 

自分としてはだいぶ成長したと思う。

 

資源に出す準備をしておいて、収集日の朝出すとき

あまり背表紙を見ないようにして出したのだけれど

ある1冊の表紙が目に入り、

「そうかぁ、私はこれを手放す気になったか」

と自分の成長ぶりに感心しつつ、

心変わりしないうちに出した。

 

心変わりしないうちに

持って行ってくれてよかった。

 

残りも少しずつ判断しながら、

いよいよ自炊もやってみている。

 

専用のカッターは持っていないので、

普通のカッターとカッターマットと長い定規で

地道に切り離してセット。

 

何しろ最初はプリンターのスキャナー機能で

手作業で地道にやっていたのだから、

それからすると自動給紙してくれるスキャンは

本当にラク。

切る手間などはなんの苦労もない。

 

他の書類と違って、

1冊ずつサイズも固定されているし

紙もきれいでしっかりしているし。

 

むしろ、ちょっと手間だと思ったのは

スキャンしたあとのチェック作業。

 

途中で重なってしまってページが抜けて

調整が大変な1冊があったので、

スキャンするときに多少手間でも

ページがくっついていないことを確かめて

少しずつ入れるほうがあとでラクだとわかった。

 

それでも一応、ページがとんでいないかを

ざっとチェックしてから処分している。

 

もっとも、1ページでも抜けたら

とても困るものやとても悲しいものは、

最初からスキャンせずに

紙の本でとっておくことにする。

 

それにしても思うことは、当初、

ScanSnapのレンタルも考えていたのだが、

私の場合はレンタルにしなくてよかったということ。

 

スキャン作業はすぐに慣れるのだけれど、

ページチェックよりもさらに大変なのは、

「どの本をスキャンするか」を決めることなので。

 

そのまま資源に出せる本と、

紙のままとっておく本はいいのだけれど、

そのはざまにあるビミョーな本の判断が難しい。

 

あらかじめ決めて分別できたら

レンタルするという道もあっただろうけれど、

スキャンで様子を見ながら判断できるのは、

やっぱりありがたい。

 

とにかく数日間で全部やるのは無理だったと思うから、

何度かレンタルすることになって

「買ったほうがよかったんじゃない??」

ということになった気がするので、

買ってよかったと思う。

 

というか、そもそも中古で安いから

レンタルと対して変わらない料金だし、

古い型でも中古でも機能は十分だし。

 

現在、11冊スキャンをした段階で約1.8GB。

だいたい予想していた感じの容量。

 

この調子だと、20GBを超えることはなさそう。

 

さて、問題はというと、

これらの本を私は読み返すことがあるかどうか、

ということ。

 

なんだか不安解消のために

スキャンしている気がしないでもないが、

ひとまずやってみて

しばらく観察してみたい。